内資系企業から外資系企業への転職は成功するのか?

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正社員における転職率は毎年上昇傾向にあり、2022年には7%を超え過去最高となりましたが、転職をしてみたい、考える、とはいっても自分の周りには聞ける人がいいことも多いかもしれません。

私の内資系企業から外資系企業に転職した経験から、特に内資系企業で転職を考えている皆さんに、転職の際に考えるべきポイントについて紹介します。

まず結論ですが、私は、転職をしてよかった(成功した)と思っています。

転職について考えるべきポイント1:転職の目的

まず何故、転職をしたいか、転職の目的は何なのかが重要です。そして

その目的は外資系企業にいけば実現できるのか?

が非常に重要です。例えば、人間関係の不満(上司や組織とうまくいかない)などの場合は、どこにいっても、それが外資系企業であっても多くの企業の日本支社で働くのは主に日本人であり、また同じ悩みに直面する可能性があることも心しておかなければなりません。

ではどんな場合であれば、特に外資系への転職で自分が満足する可能性が高いかというと、

  1. 給与のアップ
  2. 業務内容やスキルの取得
  3. 企業文化や社風

ではないかと思います。

転職について考えるべきポイント2:自分の特性を見極める

ポイント1では何が目的かが重要で、特にどのような目的であれば転職に満足する可能性があるかについて紹介しましたが、もちろんそれだけで転職に成功するというわけではありません。自分の特性を見極める必要があります。

給与のアップ

例えば、確かに内資よりも給与の幅が広く成果を挙げればその分評価されるかもしれませんが、その反対も考えなくてはなりません。それだけの能力が自分にあるか、毎年必ず成果を挙げられるのかについて自分を評価する必要があります。

特に気を付けなくてはならないのは、次にもつながりますが、外資と内資で評価すべきポイントが異なるケースも存在します。営業職など数値目標といったわかりやすい評価指標がある場合はその成果が出せるかによって転職を決めればいいですが、そうではない職種の場合、自社での評価ではなく一般的にどのようなスキルが求められているのか、そのスキルを自分がどの程度できるのか、実務として自分に何ができるのかを評価しておくべき必要があるでしょう。特に現在すでに役職がある場合は特にその点は注意したほうがいいと思います。

業務内容やスキルの取得

今の業務に満足しないケースもしくは、何か具体的に得たいスキルがあり外資系に転職していた方がそのスキルが得られる可能性が高い場合などが該当するかと思います。

先に挙げたように業務内容は外資と内資で異なることもあるため、できるだけ情報を集め、それが本当にやりたいことなのかを考えた方がいいと思います。

例えば、私の経験でいうと、内資の時の上司はもちろん日本本社内でのシニアマネジメントへの説明や合意取得はしていましたが、グローバル会議はほぼ出ない(出なくても問題にならない)、顧客訪問もかなり頻繁にしていました。一方、外資に転職してからの上司は、同じ職種でも社内で日本国内、本国の合意取得や他部門との調整などをはじめとして幅広い業務をこなしており、顧客訪問はそれらの業務のごくわずかな部分でしかありませんでした。もし、今の業務で顧客からの評価も高く自分に自信があっても、転職先で求められている業務はそれではなかったり、求められている業務に対するスキルがないと不幸な結果になります。

外資系に転職してスキルを取得したいというのは、年齢が比較的若い方で転職を考えている場合に該当すると思います。これは産業などにもよりますが、内資系では「ノウハウ」とされているものも、外資系では比較的プロセスやマニュアルがしっかりしているケースも多いため、今後の自分の市場価値を考えるとスキルを身に着けておきたいのであれば、外資系は良い選択肢となり得るでしょう。ただし、こういった欲求があれば必ず成功するかというと、もう1つ考えるべきポイントがあります。

企業文化や社風

もちろんどの企業にも企業文化や社風がありますが、やはり

外資系の方が自立性が高い

と感じます。

いい大人なんだし自立性あるよ、と思われるかもしれません。

ただ生え抜き社員が多い環境で、例えば年功序列だったりすると、企業規模にもよりますが会社の中に知り合いも多くなってきます。それが何をもたらすおかというと、上司が仮にあまり評価をしてくれていなくとも、隣の部署の部長が評価してくれていたり、以前の上司が評価してくれていたりするという環境にあるのです。(これは日本企業のよい点だと思っています)つまり、自ら強くアピールをしなくても機会を得やすい環境なのです。もちろん、転職先の上司が人格者であればこういったことは気にしなくてもいいですが、それは運の問題です。

たまに外資系と言ってイメージされるのは、成果主義、自由、ドライです。

断じて言えるのは、外資系だからといって特別自由だったり、ドライだったり、人に冷たいということはありません

ただ、自分で道を切り開くためには、アピールと自己責任は必要です。内資系で働いていた経験からすると、内資系では、アピールや自己責任をしなくてもベネフィットが得られているため、こういうことをしていかなければ生き抜けないという感覚は薄いように思います。アピールというと、自分の成果をことさらによく見せようとする人を想像する人が多いように思います。ここでのアピールとはそれと別で、自らの意思を持ち、そしてそれを表明することです。その時には、それに対する裏付けや自信も必要です。そういった環境が自分に合っているのか、もしくはこれまでの自分から変わっていけるのか、をしっかりと考えておく必要があると思います。

転職をしてもしなくてもあなたの人生がよりよいものとなりますように。

読んでいただきありがとうございました。

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